応用事例(自動車整備)

自動車整備における赤外線サーマルイメージング応用

自動車技術の進化に伴い、整備業界にも高度化と省人化が求められています。サーマルカメラは非接触で高精度の温度診断ツールとして、整備の効率と安全性を高める重要な役割を果たします。


主な活用分野

エンジン故障診断

エンジン表面の温度変化をモニタリングすることで、シリンダーやピストンの異常を早期に検出できます。たとえば、異常に高温または低温の領域は摩耗や摩擦のサインです。

ブレーキパッド診断

ブレーキ作動後の急激な温度上昇は、摩擦材が柔らかすぎることを示す可能性があります。逆に、温度上昇が遅い場合は硬すぎて摩耗が早く進行するリスクがあります。サーマルカメラで温度傾向を可視化し、ブレーキ性能の評価が可能です。

タイヤ性能診断

タイヤ表面温度はトラクション性能や空気圧に影響します。過熱は摩耗・破損につながるため、温度モニタリングによりタイヤの健全性を把握できます。

ガラス(発熱線)検査

リアウィンドウなどの発熱線(抵抗線)の温度分布を可視化することで、断線や不均一な加熱を検出可能です。これにより局所過熱や破損リスクを未然に防ぎます。

エアコン・気密性診断

エアコン部品や室内温度の分布を可視化し、冷媒漏れや空調装置の不具合、車体の気密性低下を迅速に特定します。

排気管診断

排気管の表面温度をリアルタイムで監視し、不適切な燃焼(過熱)や構造的な問題を早期に発見できます。

シートヒーター診断

シート加熱部の温度をサーマル画像でチェックし、断線や接触不良などの不具合を直感的に特定できます。

電池温度監視(電気自動車)

リチウムイオンバッテリーの異常発熱(熱暴走)をリアルタイムで検知し、初期段階で警告を出すことで重大事故を防ぎます。

ホットリベット接合モニタリング

ダッシュボードなどのホットリベット工程で、リベットの加熱・冷却をサーマルカメラで可視化し、加熱ムラや過熱を防ぐことで接合品質を向上させます。

金型温度監視(ダイキャスティング)

鋳造金型の温度を事前・事後でリアルタイム測定し、温度均質性を保つことで不良率を下げ、製造効率を改善します。

接着工程モニタリング

接着ノズルや加熱装置の温度を常時監視し、温度異常がないかをリアルタイムでチェック。24時間自動監視が可能です。

バッテリー脱落・漏れ検知

バッテリーパックの溶接部などからの発熱や漏れを熱画像で捉えることにより、重大な安全リスクを未然に防止できます。


導入のメリット

1. 非接触で安全かつ効率的な温度検査

2. リアルタイム監視と履歴データ分析による予防保全

3. アラーム設定により異常時の即時通知が可能

4. デュアルスペクトル対応機器により、可視光と赤外線を組み合わせた精密診断ができる。



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