応用事例(電力インフラ)

サーマルイメージングによる電力インフラの安全監視活用事例

電力システムの安定運用には、発電から送配電に至るまで、あらゆる機器の健全な稼働が欠かせません。
中でも変電所や送電設備は、異常発熱や絶縁劣化などによる故障が大きな事故に直結するため、リアルタイムでの温度監視が非常に重要です。

【変圧器・ブッシングの異常検知】

変圧器は電力系統の中核を担う機器であり、内部のコイルや絶縁油、端子部の劣化が過熱や絶縁破壊を招くことがあります。
赤外線カメラを用いた非接触監視により、磁束リークや接触不良などによる局部加熱を早期に検出。変圧器ブッシングでも、油量不足や絶縁体劣化による異常発熱をリアルタイムで特定できます。 これにより、従来の点検よりも迅速かつ安全に予防保全を行うことが可能になりました。

【遮断器・変成器の状態監視】

遮断器や電流・電圧変成器は、電力系統の保護に欠かせない機器です。
サーマルカメラは、端子ボルトの緩みや接触抵抗の上昇などによる局部過熱を可視化します。また、温度傾向を時系列で分析することで、劣化進行を定量的に把握。計画的な保守と稼働信頼性の向上に貢献します。

【SF6ガス機器の漏れ検知】

高電圧機器で使用されるSF6ガスは優れた絶縁性能を持ちますが、漏えいが発生すると安全・環境面に影響します。赤外線ガスリークカメラを活用すれば、非接触・遠隔・リアルタイムで漏れ箇所を特定。従来の石鹸水検査と比較し検査時間を大幅に短縮できます。

【送電線・ケーブルの温度監視】

送電線やケーブルは、接続部やクランプの緩み、絶縁体の汚損などで局所的な過熱が発生します。
PTZ型のサーマルカメラを活用すれば、広範囲の自動巡回監視が可能。リアルタイムの高温警報機能により、潜在的な故障リスクを早期に発見できます。また、ケーブルトレンチ内ではコンパクトなデュアルスペクトラムカメラを設置し、24時間体制で温度変化を監視できます。

【森林火災・周辺警戒への応用】

送電線周辺の森林火災や変電所外周への侵入検知にも、赤外線カメラは効果的です。
可視映像と熱映像を組み合わせた二重スペクトラム監視により、昼夜を問わず異常熱源や不審な動きを検出。AIによる自動警報と組み合わせることで、現場対応の迅速化と無人監視の実現を支援します。

【サーマルイメージング技術の導入効果】

・非接触・安全:稼働中の機器を停止せずに検査可能
・高精度・リアルタイム:わずかな温度上昇も即座に検知
・予防保全の実現:温度データをもとに故障傾向を可視化
・コスト削減:定期点検の効率化と停止リスクの最小化
・赤外線サーマルイメージング技術は、電力インフラの「見えないリスク」を可視化し、安定供給と安全運用を支える有効なソリューションです。


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